うちの猫は喘息で皮膚病で腎不全ですが、ジウィピーク(ZiwiPeak)を与えています。改めてジウィピーク(ZiwiPeak)について多角的に書きたいと思います。
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ジウィピーク(ZiwiPeak)ってどんな会社?
ジウィピーク(ZiwiPeak)公式ページ
ジウィピーク(ZiwiPeak)日本公式ページ
ニュージーランド北島のマウント・マウンガヌイというところにあります。2004年創業ですが、フードの販売は2005年からみたいです。
私たちを愛してくれる「ペットへの無条件の愛」を具現化する
これがジウィピークのビジョンです。シンプルにして究極的な目標ですね。
原材料はニュージーランド産を100%使用しています。天然の新鮮な鹿、牛、羊、魚介類を使用し、ビタミンやミネラルを足しただけです。砂糖、塩、グリセリン、薬剤、保存料、芋類、穀類、米、ビートパルプ、小麦グルテン、コーンミールの不使用を謳っています。
鹿牛羊はもちろん薬剤不使用の自然放牧で育ったものです。全体に占める鹿、牛、羊、魚介類の比率はエアドライ製法では98%、缶詰でも93%となっています。
さらっと書かれていますが、従来のペットフードの置かれた環境からすると正直なところ滅茶苦茶な条件です。その分高くなってしまっているのは会社も認めているところです。
ジウィピークが使用する材料はこれだけです。
- 生肉
- 生ハート(心臓)
- 生レバー(肝臓)
- 生キドニー(腎臓)
- 冷水で洗ったグリーントライプ(反芻動物の第4胃袋)
- 天然の白身魚(ホキ)
- 緑イ貝(ミドリイガイと読みます)
- 厳選したビタミン、ミネラル
ジウィピーク(ZiwiPeak)製品の種類
猫用としてはドライフードであるエアドライ製法のものとウェットフードである缶詰の2種類があります。
エアドライ製法
- NZグラスフェッドビーフ
- ベニソン
- ラム
- ベニソン&フィッシュ(新レシピではサバ&ラム)
缶詰
- NZグラスフェッドビーフ
- ベニソン
- ラム
- ベニソン&フィッシュ(新レシピではサバ&ラム)
- ウサギ&ラム(日本未発売です)
エアドライも缶詰もラインナップは同じです。非常にニュージーランドらしいですね。なお、フィッシュで使用されるのはホキです。単一原料であるために、アレルギー対策がしやすいのが最大の利点です。他のメーカーのフードは値段の都合か何かと鶏肉が入っているものが多く、うちの猫は鶏肉アレルギーなので食べられません。
エアドライ製法とは
ごく簡単に言ってしまうと自然乾燥です。干し肉です。生肉を低温でゆっくり乾燥させることにより、酵素、栄養素、タンパク質の劣化を最小限にします。自然乾燥は何世紀にもわたって行われてきた肉の保存手法です。エアドライ製法でできたフードは添加物なしで21カ月保存可能です。
実際の工程としては、材料をすべて混ぜ合わせて挽肉状にします。それを板状に伸ばして乾燥室で乾燥させます。乾燥したものを裁断して完成です。ジウィピークは自社設備の工場で毎日手作りされています。
加熱していないので微生物などの心配がありますが、製造途中にバクテリアの検査を行い、更にバッチ(1バッチは2000個)ごとにランダムに独立した検査機関に送り、安全性を検査しています。全サンプルも保管されます。
エアドライと缶詰の違い
缶詰ではもちろんフリーズドライ製法は使用しません。基本的な材料はエアドライ製法のものと同様です。ただし、缶詰は残念ながら加熱処理しなければいけません。短時間必要最小限ではありますが、加熱されていることは確かです。よって、より生肉に近いという意味ではエアドライの方が優れているということができます。
しかし、缶詰の良いところは水分を多量に含んでいる点です。猫は水をあまり飲まない生き物ですが、缶詰であれば食事から水分を摂取することができます。特に腎臓病の猫などには缶詰の方が望ましいです。
ジウィピーク製品の特長
エアドライ製法が最大の特徴ではありますが、他にもいくつか特徴がありますので説明します。
グリーントライプ使用
草食動物の第四胃であるグリーントライプを使用しています。グリーントライプについては以下をご参照ください。
1種類の動物から作られたフード
牛、羊、鹿だけで作られたフードがあります。その他の動物の肉が混ざっていません。すべてのフードに緑イ貝は含まれていますが、これがアレルゲンになることはないかと思います。
材料となる肉が1種類というのは当たり前のように聞こえますが、いざフード探しを始めると大抵のフードには2種類以上の動物が含まれます。これはアレルゲン除去において非常に有効です。
ただし、逆のことも言えます。ひとつの種類の肉を食べ続けるとそれが次のアレルゲンになってしまう場合もありますので、飼い主は適度にローテーションしたいところです。
グレインフリー
ジウィピークは穀物どころか芋も豆も使いません。(ただし、レシピ改善後は一部にひよこ豆を使用するそうです)
補足:ジウィピークと炭水化物
ジウィピークは穀物を使用していませんが、もちろん炭水化物は含まれています。そもそも肉にも炭水化物は少量ながら含まれています。
また、ケルプ、パセリ、レシチン、チコリ、グリーントライプについた草を原料として使用していますが、これらにも炭水化物が含まれています。その結果、エアドライ製法フードの炭水化物比率は6%~10%となっています。
ジウィピークのランニングコスト
一番安い猫用エアドライのビーフとラムが400gで税込み約3000円です。1か月で計算すると以下になります。
体重3kg …1か月あたり 約9,000円
体重5kg …1か月あたり 約12,000円
どうでしょうか。そこらのフードよりは圧倒的に高いと思いますが、思ったよりは高すぎないのではないでしょうか。缶詰は体重3kgで1か月あたり17,000円くらいです。
ええ。わかります。とても高いです。しかし考えてみれば当たり前で、毎食ヒューマングレードの肉しか食べてないので、ある意味当然です。
ジウィピークまとめ
正直なところ、市販のキャットフードとしては最高峰のものだと思っています。その代り値段も最高峰です。(もっと高いものもありますが)個人的にはジウィピークは素晴らしいけれど、ジウィピークでなければいけないとは思っていません。しかし、今のところジウィピークに代わる商品が見つからないのも事実です。消費者が増えてセールが増えるといいなと願っています。
ここら辺の価格帯になると、手作り食との二択になってくると思います。それはそれでいいと思います。今は手作り食の参考サイトも増えました。ただし、猫に必要な栄養素を理解して作ってください。
結局のところこういうのは手間をお金で買うか自分でやるかという話になります。ただ、ジウィピークと同等のものを手作りしようとすると話は少し違ってきます。鹿や羊の内臓やグリーントライプを個人で手配するのも保存するのも調理するのも大変です。生食の場合、細菌感染も怖いです。そうすると加熱することになりますが、そうなるとジウィピークに及ばない手作り食になってしまいます。
ジウィピークに興味のある方は例えば無理のない範囲で、例えば3分の1をジウィピークにするとか、そういったところから始めてみてはどうかと思います。そんなの意味がないとおっしゃるかもしれませんが、人間で考えてみてください。3食のうち1食を健康的なものに変えるだけで体調は随分と変わります。ぜひ、試してみてください。