グリーントライプと言えば外せないフードメーカーがニュートライプ(NUTRIPE)。缶詰しか売っていないことでも知られています。今回はそんなニュートライプについて書いてみたいと思います。
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ニュートライプってどこが作ってるの?
日本で販売しているのはファンタジーワールドという会社のようですね。ニュートライプ自体はシンガポールの会社がニュージーランドで作っているようです。ただ、公式ページを見ても、具体的な会社名は出てきませんでしたのであれこれ調べてみました。
公式ページの連絡先が”No. 1 Clementi Loop #04-09 Singapore 129808″と書いてあるのですが、この住所を調べると”Harvestree Foods Pte Ltd.”と言う会社が見つかります。しかしこの会社の商品を見るとブルースリーインスタントコーヒーというなかなか面白い商品しかありませんでした。しかし、電話番号も同じですので、同じ会社だと思ったほうが良さそうです。
更に、同じ電話番号でシンガポールの同じビルの別のフロアに”Link 2 Link Asia Pacific Pte Ltd”という会社があり、こちらがニュートライプのシンガポールでの代理店となっています。結局よく分かりませんが、販売と製造で会社が分かれているのではないかと想像します。どちらの会社もPteと書いてありますので、個人事業か日本でいう有限会社だと思われます。
不安を煽るような書き方になってしまったかもしれませんが、ニュートライプは歴史の浅い商品ですし、こういう不透明さは小規模な商いではよくあることです。
日本でもペットフード販売店がオリジナルフードを作るといったことはよくあります。しかし実際にはいきなり工場が持てるわけもなく、大抵はOEMであることが多いです。ニュートライプはわざわざシンガポールからニュージーランドに工場を作っていますから、その本気度はかなりのものなのかなと思います。
また、ドイツのニュルンベルクで開催されるINTERZOOという隔年で行われる世界最大規模のペット産業見本市があるのですが、ニュートライプは2012、2014、2016と毎回参加しています。事業拡大中の気鋭の新規参入ペットフード事業者と言ったところでしょうか。
ニュートライプのラインナップ
もとは犬用をメインに作ったみたいですが、猫用の商品もラインは少ないですがあります。どちらも缶詰しかありません。しかし、2017年現在、日本で売っている猫缶はこの2つだけみたいです。どちらも税込み318円です。
ライン | 味 |
---|---|
フィット | サーモン&グリーンラムトライプ(95g) |
フィット | チキン&グリーンラムトライプ(95g) |
日本未発売ですが、猫缶の全ラインナップは以下になります。
ライン | 味 |
---|---|
CLASSIC | ラム&グリーンラムトライプ(185g) |
CLASSIC | チキン&グリーンラムトライプ(185g) |
CLASSIC | サーモン&グリーンラムトライプ(185g) |
CLASSIC | ビーフ&グリーンラムトライプ(185g) |
CLASSIC | 七面鳥&グリーンラムトライプ(185g) |
CLASSIC | 鹿内臓&グリーンラムトライプ(185g) |
CLASSIC | ビーフ、ラム&グリーンラムトライプ(185g) |
CLASSIC | ホキ&グリーンラムトライプ(185g) |
FIT | ラム&グリーンラムトライプ(95g) |
FIT | チキン&グリーンラムトライプ(95g) |
FIT | サーモン&グリーンラムトライプ(95g) |
FIT | ビーフ&グリーンラムトライプ(95g) |
FIT | 七面鳥&グリーンラムトライプ(95g) |
FIT | 鹿内臓&グリーンラムトライプ(95g) |
CLASSICとFITの違いですが、CLASSICが緑イ貝が入っていて、FITにはコエンザイムQ10が入っています。微妙に肉比率が違いますが誤差です。これ以外に明確な違いはないです。両方入れればいいのにと思うのは私だけでしょうか。コエンザイムQ10もまたあざといですね。
ニュートライプは以前は別のも売っていたと思ったのですが、ラインナップ変わったんでしょうか。
ニュートライプの特徴
なんといってもグリーントライプでしょう。ニュートライプは全てのフードに無漂白状態のラムトライプ(羊の第4胃)を使用しています。
もちろん当然のようにグレインフリーです。肉も魚もニュージーランド産。
- チキンは遺伝子改変や成長ホルモン投与をせずに放牧されたものを使用
- サーモンは養殖ではなく天然の魚を使用
- 羊も鹿も放牧で飼育されたものを使用
ここら辺はジウィピークとも通じるところですね。唯一の違いはニュートライプのフィットにはコエンザイムQ10が入っている点でしょうか。これだけ読むとニュートライプの方が良く思えると思います。
しかし、以下の成分表で詳しく触れますが、ニュートライプはサーモン&グリーンラムトライプでも鶏肉が入っているんです。ジウィピークより価格が安いのは鶏肉のおかげなのでしょう。
うちは鶏肉アレルギーなので致命的ですが、そうでないならお勧めできる商品だと思います。ただ、缶詰しかないのでドライフードより費用はかさみますけどね。
ニュートライプの成分表
フィット サーモン&グリーンラムトライプ(95g)
- サーモンスープ、サーモン(26.59%)
- 鶏肉(26.00%)
- オーシャンフィッシュ(25.89%)
- グリーンラムトライプ(17.80%)
- ピロリン酸四ナトリウム
- 塩化カリウム
- カラギーナン
- グアーガム
- カシアガム
- タウリン
- コエンザイムQ10
- ビタミン、ミネラル類(塩化コリン、鉄アミノ酸キレート、亜鉛アミノ酸キレート、ナイアシン、ビタミンEサプリメント、セレン酵母、パントテン酸カルシウム、マンガンアミノ酸キレート、銅アミノ酸キレート、チアミン塩酸塩、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ビタミンA、ビオチン、ビタミンB12、葉酸、ヨウ素酸カルシウム、ビタミンD3)
フィット チキン&グリーンラムトライプ(95g)
- チキンスープ、チキンミート(78.48%)
- グリーンラムトライプ(17.80%)
- ピロリン酸四ナトリウム
- 塩化カリウム
- カラギーナン
- グアーガム
- カシアガム
- タウリン
- コエンザイムQ10
- ビタミン、ミネラル類(塩化コリン、鉄アミノ酸キレート、亜鉛アミノ酸キレート、ナイアシン、ビタミンEサプリメント、セレン酵母、パントテン酸カルシウム、マンガンアミノ酸キレート、銅アミノ酸キレート、チアミン塩酸塩、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、ビタミンA、ビオチン、ビタミンB12、葉酸、ヨウ素酸カルシウム、ビタミンD3)
肉の部分以外は共通です。チキンの方は本当にチキンしか使っていませんね。ただ、サーモンの方は鶏肉以外にもオーシャンフィッシュの表記があります。オーシャンフィッシュというのは要するに海の魚であり固有名詞ではありません。複数の大型魚類だと思われますがニュートライプ側でも詳細は明示していません。
また、ピロリン酸四ナトリウムの表記がありますが、ジウィピークは2017年4月のレシピ改定でこの成分はフードから除外しました。認可された食品添加物ですが大量摂取で毒性があるためと思われます。ちなみにカラギーナン、グアーガム、カシアガムも同様の食品添加物です。
このことから、品質としてはジウィピークの方が上手かなという印象です。(そりゃジウィピークは10g容量が少なくて100円高いので比べるのも酷ですが…)
ニュートライプの安全性
原材料を見る限り、特に不安はありません。危険性の高い食品添加物が使われているわけでもありません。ただ、サーモン&グリーンラムトライプは原材料が一部不明瞭なので、気になる方はチキン1択かと思います。
まあ、不明瞭と言っても怪しい魚とか危険な魚ではなく、キャットフードではよくある表記です。これは想像ですが魚種を限定しないことで価格を抑えているのではないかと思われます。
一応、使用されている食品添加物について書いておきます。
- ピロリン酸四ナトリウム …調味用に使用。精製塩の2倍の毒性だそうです。
- 塩化カリウム …ミネラルバランスを取るための添加です。
- カラギーナン …安定剤として使用。多量摂取時は発がん性も指摘される。
- グアーガム …増粘剤として使用。危険性は無いとされる。
- カシアガム …安定剤として使用。危険性は無いとされる。
ピロリン酸四ナトリウムは多くのキャットフードに入っています。カラギーナン、グアーガム、カシアガムはよくゼリーにも入ってますね。
多量に摂取と言っても毎日猫が食べて届く量ではありません。こういった添加物をどのように見るかは飼い主次第なのですが、加工品には多かれ少なかれなんらかの添加物は入るものです。ホームページには全ての添加物について1つずつ用途と理由が書いてあります。これはかなり親切な会社と言えます。
ニュートライプのランニングコスト
体重3kgで、一日当たり2缶と1/4が基準となる給餌量です。
1缶318円ですから1日当たり715.5円。
30日で21,465円になります。
さすがに高いなあ…。
ニュートライプまとめ
1缶約300円でグリーントライプのごはんが食べられる。そういう意味で価格と品質のバランスが良い製品だと思います。しかも穀物、芋、豆不使用の完全なグレインフリー食ですからね。グリーントライプをはじめてみたい飼い主さんにお勧めです。
ただ、決して安いとは言えない値段ですので、まずは補助的に与えてみてはいかがでしょうか。例えばベースとしては一般的なグレインフリーのドライフードを与えて、時折これを混ぜるという感じです。猫が喜ぶようであればご褒美用でも良いかもしれません。
与えないのと与えるのとでは、0か1かですから全く違います。1と10の差は10倍ですが、0と1の差はとてつもなく大きいです。興味があるのであればまずは与えてみる、これが大事かと思います。
ちょっとだけ安いの見つけたので貼っておきます。
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