科学的に考えるキャットフードのベストな保存方法

みなさんキャットフードを買う時、どのくらいの大きさのパッケージを買っていますか?どうやって保存していますか?何日くらいで食べきりますか?今回はそこらへんについて考えてみたいと思います。


缶は基本的に食べきりなので、今回はドライフードのことのみ話題にしたいと思います。

キャットフードの劣化とは何か

まず、キャットフードの劣化について考えたいと思います。キャットフードの劣化とは何でしょうか。以下の4つを挙げることができます。

  • 腐敗 …細菌が食物を分解して有害な物質に変わる
  • カビ …食物に付着した有害なカビが増殖する
  • 酸化 …酸素と結合して有害な物質になる
  • 風味 …味や臭いが落ちる

腐敗

細菌がたんぱく質を分解して有害な物質に変化することを腐敗と言います。言うまでもありませんが、おなか壊したり、最悪死にます。

カビ

菌類であるカビが食物に寄生して増えることです。細菌とカビは似ていますが、カビの方が少し複雑な生き物で、きのこの仲間です。表面から増殖するのでカビの部分だけ削れば食べられることは多いです。(そこまでして食べないでください)

酸化

酸素と結合して別の性質を持つ物質になってしまうことです。キャットフードでは主に脂肪や油が酸化します。酸化しすぎると過酸化と言います。おなかを壊したりするだけでなく、動脈硬化や様々な病気の原因になります。

風味

匂いも分子に過ぎないので、時間経過とともに分解されます。また、酸化や腐敗によって味が変わっていきます。

防腐剤と酸化防止剤

上記のうち特に腐敗と酸化を食い止めるために添加されるのが防腐剤と酸化防止剤です。キャットフードはそもそも保存食であることを前提にしているので、一定期間は腐敗も酸化もしない必要があります。

防腐剤について

基本的に、プレミアムフードでは防腐剤不使用の製品が殆どです。腐敗は自然の摂理ですので、それを食い止めるには強力な毒が必要になります。細菌やカビすら食べない毒を猫に食べさせるのかという話です。

プレミアムフードはだいたい1か月以内に食べきることを推奨している場合が多いです。それでも1か月と言うのは結構長い期間ですよね。どうやって腐敗しないようにしているのでしょうか。

細菌が増殖するのに必要な条件は、水分、温度、酸素です。要するに、開封後に適度な気温と湿度があればあっという間に繁殖します。逆に言えばこれらの条件を整えなければ良いのです。

そこでキャットフードのことを考えると、キャットフードはそもそも水分量10%程度ですので細菌が増えにくいです。クッキーや煎餅が腐るイメージがわかない人も多いと思いますが、そういうことです。

また、良いか悪いかは別にしてフードの粒を油で覆うことで酸素を遮断しているキャットフードも多いです。そうなるとキャットフードにおける真の敵は腐敗ではなく酸化だということが分かります。

酸化防止剤について

リンゴを食べたことがある方であれば分かると思いますが、切った後に放っておくと変色しますよね。あれが酸化です。変色を防ぐために塩水に漬けたり、レモン汁をかけたりといった方法がポピュラーでしょうか。

塩水やレモン汁でどうして酸化が防げるのかと言えば、ナトリウムやビタミンC、ポリフェノールがリンゴの代わりに先に酸化するからです。なので、時間がたてば塩水やレモン汁が酸化しきってしまいますので、リンゴも酸化します。

これらの物質には水溶性と脂溶性が存在します。ナトリウムやビタミンCは水溶性です。つまり水に溶けるということですね。油に溶ける脂溶性の物質としてはビタミンEが存在します。油の酸化を防ぎたいドライフードではビタミンEが使用されることが多いようです。

ビタミンEにもいろいろあり、酸化防止剤として使用されるビタミンEには「d-δ-トコフェロール」「ミックストコフェロール」「dl-α-トコフェロール」などが存在します。実はこれらビタミンEにも酸化に対して優劣がありますが詳細は以下にまとめました。

ビタミンEワンポイント知識

ビタミンEにはトコフェロールとトコトリエノールという2つの種類があります。トコフェロールが持続性に優れ、トコトリエノールが即効性に優れます。よって酸化防止剤として使用されるのはトコフェロールとなります。

更にそれぞれが4つのタイプに分かれます。α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、δ(デルタ)の4つです。体内における抗酸化作用はαが一番活性と言われてきましたが、最近はγの方が良いという文献も見えます。しかし、酸化防止剤として使用する場合、δが一番強いので注意が必要です。

それから、天然のものに「d」、合成のものに「dl」というマークをつけます。つまり、「d-δ-トコフェロール」と書いてあったら天然で長期タイプのデルタ型だなということが分かります。また、ミックストコフェロールというのはα、β、γ、δを混ぜたものです。いいとこどりをしているようですが、詳細は不明です。

まとめると、酸化防止剤として添加される場合、最も優れたビタミンEは「d-δ-トコフェロール」となります。ただ、体内での抗酸化作用も期待したい場合、今度はαやγが良くなってしまうので「d-ミックストコフェロール」が一番良いかもしれません。実際、サプリメントでも売れ筋です。なお、合成である「dl」には体内での抗酸化作用はありません。あくまで天然ものだけです。ちなみにジウィピークでは酸化防止剤として天然ミックストコフェロールを使用しています。

ビタミンEによる酸化防止効果は1カ月程度持つとされています。

何日程度で食べるべきか

メーカが1カ月と言っているので1か月と言いたいところですが、高温多湿の日本ではそれを鵜呑みにするのは危険です。カラカラに乾いたせんべいも、1日放っておくだけで湿ります。こうなるとカビが生え放題です。

そもそも保存状態や空気中の細菌数なども異なります。換気の良い部屋悪い部屋、光が当たる、当たらない。毎回の開封時間、チャックの閉じ方などなど、要因を数えればきりがありません。

そうなると何日と断言はできないのですが、湿度の低い冷蔵庫で保存しており、1日2回程度のチャック開閉であれば、1か月はまず大丈夫と思われます。とはいっても風味は確実に劣化しますし、フード自体も時間経過とともに必ず劣化します。早く食べたほうがいいことには変わりありません。さして根拠もありませんが、個人的には2週間以内で食べきりたいと考えています。

そうすると、いかに早く食べきるか、またはいかに鮮度を維持するかということが重要になります。続いて鮮度の維持について考えてみましょう。

適切な保存方法

キャットフードの劣化について見てきました。では具体的にどのように保存したら劣化が少ないのでしょうか。腐敗と酸化の両面から見ていきましょう。酸素、水分、温度の観点から見たいと思います。

空気に触れさせない

これが最も重要です。しかし同時に最も難しいことです。だいたいキャットフードの袋なんて毎日開け閉めするものですから、必ず空気に触れるのです。

しかし、空気に触れる回数と言うのは酸化に於いては最重要ですし、腐敗に関しても空気中の菌と触れる機会が増えるという意味でとても重要です。

では幾つか案を挙げましょう。

可能な限り小袋を買う

一番手軽ですがお金がかかります。基本的に大袋になればなるほど安くなるので小袋はランニングコストが高いです。しかし、プレミアムフードの中には、せいぜい数日で食べきる小袋しか売らないメーカもあります。大きくても2週間以内食べきりくらいのサイズが良いです。

自分で小袋、小瓶に詰める

開封直後にジップロックなどに1食分~数食分に分けておくというものです。毎日開封するよりははるかにマシですが、じんわり酸化していきます。この時、遮光性の高い袋ですとなお良いですが、暗いところに置いておけばよいでしょう。比較的ランニングコストと手間がかかります。

自分で真空容器に詰める

手動でシュコシュコして真空にできるタイプの容器などを使います。容量1リットルあたりのものが良く売られていますが、それだと毎日開封することになり、あまり意味がありません。できるだけ小さな容器が良いです。真空度合いは低いですが手軽なものですとこんなのもあります。初期投資が必要ですがランニングコストはかからないので手始めにはお勧めです。

真空の良いところは、水分と酸素の2つの要素をシャットアウトできる点です。これで冷蔵庫に入れればオールクリアです。

[広告]

LOCKSY 真空保存容器 レクタングル 500ml

価格:734円
(2017/7/24 15:48時点)
感想(3件)

自分で真空パックする

これができればベストです。今は家庭用の真空パック器が売っていますので、手軽に真空パックできます。買う時は悩みますが、家庭でなんでも真空保存できるのは想像以上に便利です。ローストビーフを低温調理するときなんかも重宝します。ピンからキリまで種類がありますが、キャットフード専用であれば安いもので良いと思います。

ただ、初期投資もランニングコストもかかるので、料理で使うなど他の目的が無いと買いづらいかもしれません。効果的な使い方としては沢山買った食材を冷凍保存するときはこの上なく威力を発揮します。冷凍しないでも生ものを数日保存する際も強いです。他にも、残飯やペットシーツを入れた袋を真空にすると、何日かごみが捨てられないとき臭わないので夏場は非常に便利だったりします。勢いで買ったワッフルメーカーよりずっと活躍しますよ。

[広告]


[広告]

★正規販売店★ 真空パックん あす楽 送料無料 家庭用 真空パック器 真空パックんプラス ロール付 本体 真空パック機 真空パックんplus 真空保存容器 真空包装機 業務用 フード セーバー 真空ぱっくん 真空パックン フードシーラー 真空容器 真空調理 まちかど情報室 koubin

価格:12,800円
(2017/7/24 15:41時点)
感想(1749件)

[広告]

VPF-385T【税込】 アイリスオーヤマ 真空パック器 IRIS OHYAMA 真空保存フードシーラー [VPF385T]【返品種別A】【送料無料】【RCP】

価格:6,880円
(2017/7/24 15:43時点)
感想(6件)

水に触れさせない

敢えて水にぬらすことは無いと思いますので、結局のところ空気中の湿度の問題になります。なので、冬以外の季節は要注意です。

対策として以下が考えられます。

  • 乾燥剤を入れる
  • 冷蔵庫に入れる
  • 冷凍する
  • 真空パックする

なお、最近の冷蔵庫は湿度が高い場合がありますし、冷蔵庫に入れる前に湿度が高かったりすると、フードの内部で結露する場合もあるので気をつけてください。やはり、空気に触れさせないのところでも挙げた真空パックが最強です。

低温に保つ

細菌が活性化するのは、20℃~50℃とされています。これらの温度を外せば腐りにくくなると言えます。

温度を低く保つわけですから冷蔵の一択です。真空などにしてあり空気も水も無いのであれば冷蔵しなくても構いませんが、夏場などは冷蔵しておいた方が安心です。

キャットフードの保存方法まとめ

以下の2つが最も有効な保存方法となります。え、分かってました?

  • 小袋を買う
  • 小分けにして真空にし、冷蔵庫に入れる

当サイトのお勧めとしては真空にできるフードストッカーではなく、家庭用真空パック器です。次点が小さな真空容器ですね。夏場はフードも劣化が早い季節ですから、良いキャットフードライフをお送りください。